家ができるまで 2018.03.02.Friday:家ができるまで まず最初にやらなければいけないのは、お客様の要望を聞き理想のプランを作成していくことです。 打ち合わせや提案を重ね、どんどんプランを作っていきますよ。模型や3D画像を使うことも。 カタログ・サンプルも参考にします!様々な製品があり、カタログは見ているだけで楽しいです。 ショールーム見学も行います。キッチンなどにこだわりの強い奥様は多いですね。 土地の神様を祀り工事の安全を願うのが地鎮祭です。歴史は古く、西暦690年にはすでに行われていたと「日本書紀」に記されています。 食材や酒・塩など様々なものを用意し、神社の神主さんを呼んで行います。最近では神主さんを呼ばずに簡略的に地鎮祭を行う場合もあります。 基礎工事をはじめる前に地盤調査をし、地盤を補強しなければならないと判断した場合は地面に杭を打ち込みます。 杭の本数や長さなどを調整し安全な強度まで地盤を補強します。杭の頭は地面から出ている状態にしておき、基礎とつなげます。 まずはじめに、重機を使い基礎を打設するための穴を掘ります。 最初に打設するのはこの「ベースコンクリート」部分です。 布コンクリートはベースコンクリートの上に打設します。 布コンが出来上がり型枠を外しました。次に打つコンクリートのために中に土を戻していますね。正面の凹んでいる部分は点検などで使用する人通口です。 最後に打つのは防湿コンクリートです。先ほどの写真で土を戻していた場所に打設します。湿気が上がってこないように防湿シートを敷いています。 基礎が完成しました。先ほどは見えづらかったですが基礎の周りの青いものは基礎断熱の断熱材です。10cmの板状のものを使用していますよ。 「基礎への水の侵入を防ぐ」「基礎部分から熱を奪われないようにする」が集水パイプの役割です。 黒い菅が集水パイプになります。このパイプの側面に穴が開いており水がそこから入ってくるのです。 このように基礎の周りに集水パイプを設置していきます。後から土をかけ埋め、地面の中に隠します。 基礎が出来れば、次は家の土台部分を作っていきます。土台しきが終われば床に合板を貼る作業です。 先ほどの基礎の写真をよく見ていただくと、金具が所々飛び出ているのが見えたと思います。その金具と土台をつなげました。 家の骨組みを組んでいきます。今回はツーバイフォー工法(木造枠組壁工法)の現場です。 写真中央、床の上に木でできた枠がありますが、これは大野建設の作業場で加工して持ってこられたものです。この木の枠を立ち上げて繋げることによって家の骨組みが出来ていきます。 家の骨組みが出来上がると1階部分から合板を貼っていきます。窓部分は合板をくりぬきます。 この写真では屋根の下地部分も出来ていますね。もちろん屋根も合板で塞ぎます。 内側から見るとこのようになっています。家の形にグッと近づきましたね! 外側を塞ぎ終わると次は、外壁を防水シートでくるむ作業です。白く見えているものが防水シートになります。水が木に触れて腐っていくのを防ぐため、念入りに作業が行われます。 屋根部分も同じようにシートがかけられます。外壁とは別の緑色のものがそれですね。屋根からの水の侵入は雨漏りにつながりますのでこちらも丁寧に施工していきます。 合板をくりぬいた隙間に窓を取り付けます。一旦ネジなどで窓をとめますが、その後隙間ができないようにコーキング(建築で他の部分にも使われる隙間などを埋める作業)を行います。 取り付け前の窓が写真中央に置いてあります。窓1つから逃げていく熱の量は、その窓の10倍の壁から逃げる熱量と同じだと言われています。住宅の性能の中で、窓の性能はとても重要です。 余談ですが工事中は工事キーなるものが使用されています。使い方は普段使う鍵と同じですが、本キー(普通の鍵)を使うと工事キーが二度と使えないような仕組みになっています。 暖房、換気、給排水などを行うのが設備工事です。。様々なパイプがありますが、その中でもオレンジ色のパイプは床下暖房で使われるものです。よく見ると黒い床下暖房器につながっているのがわかります。 こちらは洗濯機の給水管のになります。凍結防止のための保温材が覆うように取り付けられていますね。このように給水が必要な場所には給水管がでできて、各種手洗いやキッチンの蛇口などと組み合わされます。 こちらは完成後の住宅のものですが暖房器の写真です、皆様も見慣れているものなのではないでしょうか。暖房器や暖房の方法にも様々ありますが、場合によって各住宅に合った暖房器の使用を検討します。 写真のように躯体の状態から配線が行われており、壁や天井を伝っております。 黒い器具はスイッチボックスです。照明のスイッチの裏側などにはこのような箱が付いています。 この後貼る石膏ボードにも穴を開け、線を引っ張り出せる形にしておきます。 屋根部分には敷かれたシートの上から、屋根材を貼っていきます。写真は普通の屋根とは少し異なる部分ですが、このようにして板金を貼ります。 こちらのお宅ではアスファルトシングルという屋根材を使用しております。板金などでもそうですが、水が侵入しないように丁寧に施工します。 こちらは断熱の見本です。オレンジ色の綿状のものが室内側に入れる断熱材で、厚さは約14cmになっています。 付加断熱はする場合としない場合がありますが、こちらのお宅では厚さ5cmの断熱材を外部に貼っています。 こちらの住宅では外壁側にも内部と同じ14cmの断熱材を入れています。住宅毎の断熱仕様に合わせて断熱材の種類も変わります。 こちらは家の土台部分なのですが、気密用のパッキンを間に挟んでいます。これによって木材とコンクリートの隙間を無くし、気密性を高めます。 オレンジの気密シートで気密を図っています。気密が高いとより計画的な換気が可能になるため外気の影響を受けにくくなり、暖房の効果も向上します。 気密をとっていても、コンセントのように少しでも外部とつながる隙間があればそこから外気が入ってきます。小さな隙間も見逃さないことで高気密住宅に近づきます。 断熱、気密の工事が終われば大工さんが石膏ボードを壁面に貼り、中全体を塞いできます。壁の大きさに合わせ1枚1枚カットし、貼りにくい天井にも丁寧に貼っていきます。 不燃材である石膏ボードを貼ることで壁全面が火に強くなり、火事への耐性を強めます。またクロスの下地としても平坦な面のため有効に使用することができます。 フロアも1枚1枚大工さんが貼っていきます。傷がつかないよう、貼り終わった部分にはシートや合板などで養生が行われます。 凸凹の部分を組み合わせて床が全て一体になるよう貼っていきます。床なり防止のために接着剤が使われることもあります。 こちらの写真で使われているのは木酢液を塗装した板材です。木材は時間が経つにつれ「反り」が起こってしまうので、それも加味して固定する釘が抜けないように貼っていきます。 こちらの住宅では板金を使用しております。現在使用されている板金材は耐久性も優れており、錆などの経年劣化にも強くなっています。他の外壁材とは違った質感が人気の理由の一つです。 板金材にも模様の入っている既製品のものと、1枚の板を折り曲げて模様を作る制作のものがあります既製のものは制作で使われるのもより薄く、ヘコミ防止のため裏側に断熱材が貼られています。 取り付け前のトイレの写真です。黒く床から出ているのが排水の管で、この上に便器を重ねることでトイレを取り付けます。 お風呂もこのように取り付けられます。それぞれのパーツを現場に入れ、組み立てることで浴室が出来上がります。 洗面やキッチンは生活の中でも関わることが多く、物が多くなってしまうことも。。。制作であれば既製品よりも自由に、ライフスタイルに合わせて収納のサイズや個数を決められますね。 靴箱やシューズクロークなどは制作することが多い建具です。お客さんによっては高さや幅の長さを決め、ぴったり靴が入るように計算して作る場合もあります。 石膏ボードの継ぎ目・ネジ部分の凹みなどの若干の凹凸を粘土のようなもので埋めてクロスが貼られていきます。写真をよく見るとなんとなく塗られている場所がボードの継ぎ目・ネジ付近になっていますね。 クロスの継ぎ目や、天井や床とで縁が切れる部分などは目立ってしまう場合も多いので丁寧に施工していきます。似たような柄の貼り間違えなどもないように確認することも基本的ですが大事なことです。 塗り壁で内部を仕上げる住宅も多いです。湿度の多い日本の風土に合った調湿機能や、クロス等では表せない手塗の質感から近年人気を集めております。お客様の中には自ら塗られる方もいらっしゃます! 工事も終了に近づくと、カーテン・ブラインド・ロールスクリーンなどが取り付けられます。光の調整という点もありますが、色やデザインで大きく印象を変えてくれますね! こちらは家が完成した時に確認を受ける完了検査時の写真。様々な規定を守っているかを現地で立会い検査します。 工事途中で行われた気密測定。家の気密を測定しています。気密が十分に取れている場合、家の隙間はハガキ1枚分にも満たないほどです。 様々な工程を踏み家が完成しました!引渡しが終わり、残工事などがなければ工事は終了ということになります。しかし住み始めてから問題点や疑問点などがあれば、その都度対応させていただく形になります!